明智美津、鳥田武通夫人、宇佐美長元の娘(新春歴史水着クイーンスペシャル42)

明智光秀の娘、今西春房夫人の明智美津がクジラ。
杉元相の娘の鳥田武通夫人がブリ、カツオ、マグロ、かもめ。
久貝正俊夫人の宇佐美長元の娘がタワラゴ。

「クジラとタワラゴ」
  (山口県の昔話)
むかしむかし。
海に住むクジラが、威張りながら自慢した。
「俺様は、この世界のうちで大きくて、俺様ほど強いものはいないな。俺様は海に浮かんでいる島のように、でかいからな。俺様と競争するやつは、いないようだな。マグロ、カツオ、ブリでも、はっきり言って、子供のようだ。ハッハッハー!」
クジラは、大威張りしながら潮を吹きあげた。
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それはまるで、天まで届く噴水のように見えて、海の小さい魚たちは目を見張らずにはいられません。
「大したもんだ。」
「あのー、クジラさん、威張るのも無理ないが、体が生まれつきでかくても、あれだけ潮を吹きあげるほかはいないと思います。」
「クジラさんのとこへこっちへ向かってるよ。」
「危ない!跳ね飛ばされる。」
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「さあ、どいたー!」
そう言って、広い海を、我が物顔に泳ぎまわるのでした。
ところがこの様子を見てひとりケラケラと笑った者がいます。
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「ハッハッハー。ああ、おかしいからハッハッハー。」
クジラが聞きつけて、ムッとした。
「何だ、笑ったな、誰じゃ、今笑ったのは。」
「クジラさん、僕ですよ。」
「お前かー。」
クジラが見ると、笑っているのは、小さなタワラゴでした。タワラゴというのは、小さくグニャグニャして、のろまな生き物のなまこのことだ。
クジラはカンカンと怒った。
「よくもこの俺様を笑ってくれたな。なぜ笑ったか、わけを言え!言わないと、お前の鼻毛先を跳ね飛ばしてやるぞ!」
怒鳴りあげたクジラが、タワラゴは落ち着いて言いました。
「まあ、クジラさん、慌てんでも怒らないでください。僕が笑ったのは、そういうわけではありません。クジラさんは早くて、誰と競争しても負けないと思いますが、僕は泳ぎが得意なので、それなら一度試しませんか。」
「面白いじゃないか、よし、俺様と競争じゃ。」
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クジラとタワラゴは、本気でどちらが泳ぎ早いのか競争しました。
クジラはなんのタワラゴくらい、ものの数ではないと思ったが、それでも、もしも負けるようなことがあっては、海の王様みたいに威張っていたこれまでの名おれになります。
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それで、「ヨーイドン!」と掛け声と一緒に泳ぎ出しますと、無我夢中で、一生懸命泳ぎました。
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そうして、東の浜辺に着きました。すると、そこには、もう、タワラゴが来て待っていて、
「クジラさん、今おいでですか。僕はもう、ずっとに先に来ていますよ。」
と、言いました。クジラは、びっくりして、
「そ、そんな!あんな小さいやつが先につくはずはない。もう一度やり直しだ!」
今度は西の浜辺ヘ泳ぐことにしました。
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「ヨーイドン!」
また、クジラとタワラゴは、泳ぎ出した、今度は真剣に泳いで、西の浜辺へ来てみると、
「あら、クジラさん、遅いじゃないですか、僕はもう、先に着きましたよ。」
「くそー!おかしいぞ、やり直しだ。」
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クジラがそう言っても、今度は南の浜辺へ泳いで競いました。
けれども、南の浜辺へ着くと、タワラゴはたしかに先に着いた。
「クジラさん、僕はもう先に着きましたよ。」と言いました。
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クジラは悔し感じたが、あともう一度、北の浜へ泳いで競いました。
だが、何度やり直しても、タワラゴは、またまたまたたしかに先に着いた。
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さすがのクジラの体もヘトヘトな状態になり、
「タワラゴよ、お前の足は早いから、何度もついていかれない、限界だから、参った!」
クジラは弱ってしまい、遠い海の沖へ逃げていきました。
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賢いタワラゴは、クジラと競う前に、浜辺に至るところに自分の仲間を、先まわりして待たせておいた。タワラゴはどれを見ても、みんな同じような形と色をしていますので、クジラはまるっきり気がつかない。
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それで負けてしまい、それから大きくて強くて、クジラは心を入れ変え、おとなしい姿になりました。今でも遠い沖に住むようになっているそうな。
   (おしまい)
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