棚守房顕、棚守の方、小方の方

野坂玄顕の息子、厳島神社神官、大内義隆と毛利元就の御師の棚守房顕が源左衛門。
武田信重の後室および棚守房顕夫人の棚守の方が飼い猫、ばあさん。
棚守房顕夫人、小方加賀守の娘の小方の方が部落の人。

「野尻の化け猫」
(宮城県南三陸町の昔話)

むかしむかし。
津山村のずっと山奥に野尻という部落があります。
源左衛門はもう60過ぎの猟師ですが、まだまだ若い者には負けず、毎日のように山に猟に出かけました。源左衛門は山奥のところに入り、古い大木の洞の中で一夜を明かしておった。
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ある秋の終わりに昼は駆け足で短くなり、その日は冴えた月が顔を見せていました。
源左衛門はそうつぶやき、猟の支度しました。
狐の皮で作った狩衣を火縄銃を棚から下ろした。
炉端で銃の手入れしました。
源左衛門は自分で弾丸を作ります。キノコを干してそれを砕き火薬を使ったと言いますが、どのような作り方か、今は詳しく知ることができません。源左衛門は草鞋を履いてきました。
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この源左衛門の様子をじーと見つめておりましたが、この家の飼い猫です。
古くからおりましたので犬のように大きくなっています。山を駆けまわり気性は激しく、この部落では手を焼いていた。鶏を取ったりウサギを取ったりします。
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源左衛門は、「いつ殺してしまわなければ部落の人たちに顔向けができない。」といつも思っていました。
部落の人が、「源左衛門よ、猫に釣ってきたばかりの魚をとられた。」と苦情を言ってくると、猫は、さもおとなしそうにしているそうだ。
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源左衛門が猟に出かけると、猫は素早く家を出て行きました。
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源左衛門は、草刈りの歌を口ずさみながら山道を進み、月の明かりを頼りにして、やっと山の頂にたどり着きました。源左衛門は、キセルを腰から取り出し火をつけます。熊笹がざわざわと鳴り、冴えた月が雲に覆われて薄暗くなりました。源左衛門は銃を寄せて持っています。しかし獣の鳴き声すらない。「何かおかしいぞ。」と源左衛門はつぶやきながら首をかしげて、深く沈む向こうの峰に、突然の光が射した。それは燈火用のあんどんにそっくり。
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そしてそのあんどんの灯で、80過ぎのばあさんが横目でジロジロと源左衛門を見ながら水のつるをあんでいます。
源左衛門は魔物だと思い、逃げ足をして、息を吐き出した。
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「俺を狙うため仕掛けてくるぞ。」と源左衛門は手早く銃に弾丸をこめ、ばあさんを狙いました。
ドーンと煙を吐き、山の静けさを破った。源左衛門は止めようとみると、ばあさんは何事もなかったように、つる網をしています。また、源左衛門が鉄砲撃ちしても、カチンと音がするだけでばあさんは相変わらずつる網を続けています。
源左衛門はとうとう10発の弾丸を残らず撃ち尽くします。
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すると、ばあさんは笑って青白い顔を見せて、「弾丸あるのか、弾丸あるのか。」と鋭い声で言いました。「俺の弾丸を知っているのか。」と源左衛門はそう思うと、「あるぞ。」と大声で言った。「嘘言うな。」とばあさんが言った。
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「嘘はつかない。」と源左衛門は事実、命の弾丸といって、いつもずっと良い弾丸を3つ、身から離さず持っていた。「撃ってみろ!」と叫びます。「今度はあんどん狙うか。」と源左衛門は、あんどんを狙い撃ちしました。
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ゴーンと異様な叫び声が起きると、あんどんの灯は消え、辺り一面が真っ暗になりました。源左衛門は、魔物だと息を荒くついて、つぶやきました。暗い道がわからず、そのまま夜明けを待っていました。しばらくして、空が真っ白く薄明るいになり、源左衛門は、きっとこの辺だ。と峰に行ってみると、白髪がボーボー、口は破け、牙のとがったばあさんが死んでいました。
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ばあさんの魔物の正体は、太陽をさすと、なんと、大きな猫に変わった。実は源左衛門の飼い猫でした。
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源左衛門は口に出して言うと、「あたりには、鉄びんのふたが3つにさけ、散らばってる。もしかして、これは俺のふたに似てるけどなー。」と驚いた。
家に戻ると、源左衛門の家の中は間違いなく鉄びんのふたがありません。
(おしまい)
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この記事へのコメント

2020年06月22日 10:26
こんにちは

次は宮城県の南三陸ですか。
面白いですね。
sisi
2020年06月22日 14:08
トトパパさん、ありがとうございます。当ブログでは、東北の昔話を紹介するのが初めてです。これからも面白い昔話として頑張ります。
2020年06月25日 11:27
こんにちは♪
悲しい話。
南部鉄は、宮城じゃないけど